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新卒採用代行で失敗した会社がやっていた3つの間違い|おすすめRPOの選定基準を逆算で解説【2026年版】

新卒採用におけるRPO(採用代行)の失敗パターンを解説するイラスト。「ミスマッチ」「コスト増」「ノウハウが蓄積しない」「コミュニケーション不足」の4つの課題に悩む採用担当者とロボットのキャラクターが描かれた、ビジネス向けアイキャッチ画像。

「新卒採用代行を導入したのに、採用目標を達成できなかった」「思ったより担当者の工数が減らなかった」「内定承諾率が下がった」——こうした声は、RPO(採用代行)を利用した企業から決して少なくありません。

ただし、原因の多くはサービスの質の問題ではありません。「どこに頼むか」より先に「何をどう依頼するか」が曖昧なまま契約してしまったことが根本にあります。

本記事では、新卒採用代行で起きやすい失敗パターンを3つ取り上げ、それぞれの原因と構造を深堀りします。そのうえで、失敗を逆算した「正しい選定基準」「依頼前の社内準備」「費用の正しい見方」まで体系的に解説します。すでに比較検討を進めている採用担当者の方こそ、契約前に一読することをおすすめします。



なぜ「おすすめ一覧」より「失敗パターン」から入るべきか

「新卒採用代行 おすすめ」と検索すると、30社・50社を横並びにした比較記事が上位に並びます。各記事には「実績〇〇社以上」「月額〇〇万円〜」「対応業務:求人票作成から内定者フォローまで」といった情報が整理されています。

しかし実際に複数社の提案書を並べてみると、スペック上の差異はほとんどないことに気づきます。どの会社も「専任担当者が伴走」「業界経験者が在籍」「柔軟なカスタマイズ対応」と書いています。

違いがわからないまま価格だけで選んだ結果、「ミスマッチが起きた」「担当者が変わりすぎる」「採用の質が落ちた」という状況に陥る企業が後を絶ちません。

重要なのは、RPO導入の失敗の多くは「選んだサービスが悪かった」のではなく、「自社が何を求めているかを整理できないまま選定した」ことに起因するという事実です。だからこそ、失敗パターンを先に理解することが、正しい選定への最短ルートになります。



新卒採用代行の需要が高まった背景と、そこに潜むリスク

新卒採用代行(RPO)の需要が急速に拡大した背景には、採用環境の大きな変化があります。


採用手法の多様化による業務増大

かつての新卒採用は「マイナビ・リクナビに掲載→説明会→筆記・面接→内定」というシンプルなフローが主流でした。しかし現在は、ダイレクトリクルーティング(スカウト型)、逆求人サイト、OB/OG訪問プラットフォーム、SNSでのブランディング、インターンシップの通年化など、接触チャネルが多様化しています。

それぞれのチャネルで応募者への対応が発生するため、人事担当者1〜2名の体制で全てを回すことは現実的に難しくなっています。この「リソース不足」を解消する手段としてRPOの需要が急増しました。


「売り手市場」の長期化による内定辞退問題

少子化・売り手市場が続く中、優秀な学生は複数社から内定を受けるケースが常態化しています。内定を出しても最終的に承諾されない、入社直前にキャンセルされる——こうしたリスクへの対応として、内定者フォローの重要性が年々高まっています。ここでもRPOへの期待が高まっています。

⚠️ ここに潜むリスク:急拡大する市場には「実績が浅い参入業者」も増えています。「新卒対応」を謳っていても、実態は中途採用のRPOノウハウを転用しているだけのケースがあります。新卒採用特有の対応力(就活生への言葉遣い・選考スケジュールの理解・インターン設計)を持つ業者かどうかを見極めることが重要です。



中途RPOと新卒RPOは「別物」。新卒特有の難しさとは

多くのRPO会社は「新卒・中途・アルバイトに対応」と書いています。しかし、新卒採用と中途採用のRPOは、運用の構造がまったく異なります。この違いを理解することが、適切なサービス選択の前提になります。

比較項目 新卒採用RPO 中途採用RPO
採用スケジュール 解禁日を起点とした年間スケジュールが存在。3月〜6月に集中しやすい 通年・不定期。案件ごとに発生
対象者の状態 社会人経験ゼロ。企業比較を大量にしながら感情で動く 職種・年収・条件で合理的に判断する傾向
コミュニケーション設計 「不安を取り除く」「会社のカルチャーを伝える」感情的アプローチが重要 スキルマッチング・条件提示が中心
内定辞退リスク 非常に高い。内定フォロー期間が数ヶ月にわたることも 相対的に低め。決断が早い
業務ピーク 特定時期に集中するため、繁閑差が大きい 年間を通じて比較的安定
評価軸 ポテンシャル・価値観・成長意欲の見極めが必要 即戦力スキル・実績が判断軸

特に注意すべきは「内定者フォロー」の重要性です。中途採用であれば内定承諾後は入社まで比較的スムーズなケースが多いですが、新卒採用では内定承諾から入社まで半年以上空くことがあり、その間に他社からの接触・心変わり・就職活動の継続が起きます。

内定者フォローを手厚くできるRPO会社かどうかは、新卒採用に限れば選定の最重要基準のひとつです。



失敗パターン①:「工数削減」だけを目的にして依頼した
失敗パターン① 工数を減らすことで頭がいっぱいだった

「人事担当者の負荷を下げたい」「書類選考と日程調整だけでも外に出したい」——この課題感は正当です。しかし「工数削減」を唯一の目的にしてRPOを導入すると、採用の質が静かに下がります。気づいた時には採用期が終わっています。

🔍 なぜ起きるのか——失敗の構造
  • 書類選考を外注すると、スクリーニング基準が「文字情報のみ」になる
  • 自社カルチャーや「なんとなくこういう雰囲気の人が合う」という暗黙知は言語化しないと伝わらない
  • RPO担当者が「安全側」の判断をするため、面白みのある学生ほど落とされやすい傾向がある
  • 初期のズレに気づかないまま進み、面接まで来る候補者の質が低下する
📌 実際にあった声(従業員100名規模・ITサービス企業・人事担当)
「書類選考を外注して最初の2ヶ月は確かに楽になりました。ただ気づいたら、面接に上がってくる候補者が全員『大手志向が強い・うちを第一志望ではない』タイプばかりで。担当者に確認すると、選考基準として渡したシートに書いてあることだけを見ていたと。自社のカルチャーをわかってもらって選んでほしかったのに、その共有が全然できていなかったんです。工数は減ったけど採用はゼロという最悪の結果でした」

この失敗の根本は「何を外注するか」の設計ミスです。採用業務には「代替可能なオペレーション業務」と「自社の判断軸が必要なコア業務」があります。後者を前者と同じ扱いで渡してしまうと、上記のような事態が起きます。


代替可能なオペレーション業務(外注しやすい)
  • 日程調整・リマインドメール配信
  • 応募者管理システムの入力・データ整理
  • 説明会・選考の受付・会場手配
  • 選考合否の連絡(基準が決まったもの)
  • スカウトメールの送信作業(文面は自社作成)

自社の判断軸が必要なコア業務(丸投げは危険)
  • 書類選考(スクリーニング基準の言語化が必須)
  • 採用ターゲット・ペルソナの設定
  • 求人票・スカウト文面の訴求内容の決定
  • 面接評価の最終判断
  • 内定者フォローの内容・メッセージ設計
✅ この失敗を避けるための考え方
  • 「工数削減」ではなく「採用の質を下げずに工数削減する」を目的に再設定する
  • 依頼前に「オペレーション業務リスト」と「コア業務リスト」を社内で作る
  • コア業務に近い領域(書類選考など)を外注する場合は、採用ペルソナを文書化し、最低2〜3回のすり合わせミーティングを行う
  • 初月の1〜2週間は「試行期間」として、通過者の全件を社内でもチェックする体制を取る
  • KPIは「工数削減時間」だけでなく「内定承諾率」「入社後定着率」も設定しておく


失敗パターン②:「実績社数・導入企業数」だけで選んだ
失敗パターン② 大きな数字に安心して、中身を確認しなかった

「12,000社以上の支援実績」「業界最大級のオペレーション体制」「上場企業多数導入」——これらは確かに信頼感を与えます。しかしその実績の中に、自社と同じ規模・業種・採用課題の事例がどれだけあるかが本質です。

🔍 なぜ起きるのか——失敗の構造
  • 大手向けRPOと中小・ベンチャー向けRPOは、求められるスキルセットがまったく異なる
  • 大規模採用に最適化されたオペレーションは、少人数採用・文化浸透型採用に向かない場合がある
  • 担当者が新卒採用特有の感度(就活生の行動心理・時期ごとの動向変化)を持っていないことがある
  • 「実績豊富な会社」でも、担当者個人の経験値はばらつきが大きい
📌 実際にあった声(従業員30名・製造業スタートアップ・代表取締役)
「大手実績が豊富なRPO会社に頼んだのですが、提案してくれる内容が全部、大企業向けの型そのままでした。母集団1,000人獲得の計画を出されても、うちは5名採用したいだけなんです。説明会の設計も、数百人収容の会場を前提にしていて。担当者さんが悪い人だったわけじゃないんですが、私たちの規模と文化を理解した提案が最後まで出てこなかった」

この問題の本質は、RPO会社の「得意な採用規模・業種」とクライアントのニーズのミスマッチです。加えて、新卒採用の場合は担当者が「今の就活生がどう動いているか」をリアルタイムで把握しているかも重要です。就活のトレンドは年ごとに変わります。2〜3年前のノウハウをそのまま使っている担当者では、現在の学生に響く訴求ができません。

❌ 選定でよくある間違い
  • 「総実績社数」で信頼度を判断
  • 会社名だけで選ぶ(担当者を見ない)
  • 提案がテンプレートでも「プロがやることだから」と受け入れる
  • 大手事例が中心でも「大手なら安心」と思い込む
✅ 正しい確認方法
  • 「自社と同規模・同業種の事例」を3件以上具体的に聞く
  • 実際に担当する人に提案してもらい、現場感を確認
  • 提案内容が自社の課題に合わせてカスタマイズされているか見る
  • 直近1〜2年の新卒採用市場の動向を自分の言葉で話せるか質問する

担当者に確認すべき具体的な質問例
Q1
「直近1年で、従業員〇〇名規模・〇〇業種での新卒採用支援の事例を教えてください。採用目標に対して何名達成でしたか?」
Q2
「2026年卒採用で実感している変化や難しさを教えてください(市場感の確認)」
Q3
「弊社の採用ペルソナを共有した場合、スカウト対象をどのように絞りますか?」
Q4
「担当者は固定ですか?途中で変わる可能性はありますか?」
✅ この失敗を避けるための考え方
  • 選定の最初の段階で「自社と近い規模・業種での実績」を必ず確認する
  • 提案ミーティングには必ず実際の担当者に出てもらい、市場感・提案内容を確認する
  • 担当者固定の有無と、引き継ぎ時のルールを事前に確認する(担当変更は頻繁に起きる)
  • ベンチャー・スタートアップであれば「同規模での内定承諾率」を明示してもらう


失敗パターン③:委託範囲を曖昧にしたまま契約した
失敗パターン③ 「全部お任せ」が最も危険な発注の仕方だった

「採用業務全般をお任せしたい」という発注の仕方は、一見すると合理的に見えます。しかしこれはRPO導入失敗の最も多いパターンのひとつです。「全般」の解釈が企業側とRPO会社側でずれているからです。

🔍 なぜ起きるのか——失敗の構造
  • 「採用代行」の定義・範囲はRPO会社によって大きく異なる
  • 「内定者フォロー」「会社説明会の企画・運営」「採用ブランディング」はオプション扱いが多い
  • ATS(採用管理システム)との連携費用が別途発生するケースが多い
  • 契約書の業務範囲を読まずに口約束だけで進めると、トラブルになる
  • 追加費用が積み上がり、「思ったより高くついた」となりやすい
📌 実際にあった声(従業員200名・小売業・採用担当)
「契約後に一番困ったのが内定者フォローでした。契約書をよく見たら『内定後のフォローはオプション』と書いてあって。弊社の最大の課題が内定辞退だったのに、その部分がカバーされていなかった。担当者さんも悪気はなかったと思いますが、最初の打ち合わせで『内定者フォローもお願いします』と言ったときに、それがオプションだと明言してくれなかった。結果として追加費用がかなり発生しました」

また、ATSとの連携問題も見落とされがちです。自社がすでにHRMOS、Talentio、HRBC、Greenhouse等のATSを導入している場合、RPO会社がそのシステムに対応していないと、データの二重管理が発生し、かえって業務効率が下がります。


特に「事前確認必須」の業務範囲リスト
業務内容 標準含む オプション多い 確認ポイント
求人票・スカウト文面の作成 ✔ 多い 修正回数の上限があるか確認
日程調整・メール対応 ✔ 多い 対応可能な時間帯・媒体数を確認
書類選考(スクリーニング) ✔ 多い 選考基準の共有方法・精度チェック体制を確認
会社説明会の企画・運営 △ オプション 企画段階から入れるか、運営だけかを確認
内定者フォロー施策 △ オプション 内定承諾後のフォロー期間と施策内容を確認
採用ブランディング・LP制作 △ オプション 制作会社との連携か、内製かを確認
ATS・採用管理システム連携 △ ケースバイケース 自社ATSへの対応可否と追加費用を事前確認
採用データのレポーティング ✔ 多い レポート頻度・詳細度を契約前に確認
インターンシップの企画・運営 △ オプション 通年インターン・サマー・短期の種別ごとに確認
✅ この失敗を避けるための考え方
  • 依頼したい業務の一覧を自社で先に作り、「これは標準か・オプションか・対応不可か」を一項目ずつ確認する
  • 「内定者フォロー」は新卒採用における最重要業務のひとつ。必ず含まれているか・内容は何かを確認する
  • 現在使っているATSがある場合、連携可否と費用を最初に確認する
  • 契約期間・解約条件・成果が出なかった場合の返金・補償規定を明文化してもらう
  • 追加費用が発生するトリガーを全て書き出した見積書を必ずもらう


失敗パターンから逆算した「正しい選定基準」一覧

3つの失敗を踏まえると、新卒採用代行を選ぶ際に確認すべき基準は以下のように整理できます。複数社を比較検討する際のヒアリング質問リストとして、そのままお使いください。

確認ポイント 良い会社の特徴 要注意なサイン
目的のすり合わせ 最初のヒアリングで採用ペルソナ・KPI・課題フェーズを明確化してくれる 「おまかせください」「全部対応できます」でヒアリングが薄い
選考基準の設計力 スクリーニング基準の言語化を一緒にやってくれる、または文書化を求めてくる 書類選考の基準が「経験上の判断で」と説明が曖昧
同規模・同業種の実績 自社と近い規模・業種の事例を3件以上、数値付きで提示できる 大手事例しか出せない、または「多数あります」で具体例が出ない
担当者の現場感 最新の就活トレンド・媒体動向を自分の言葉で具体的に話せる 媒体名を聞いても資料の数字しか答えられない
委託範囲の明確さ 業務範囲・オプション・追加費用が全て書面化されている 「基本的には全部対応します」で書面への落とし込みが遅い
内定者フォロー設計 内定辞退防止の施策が標準またはオプションで具体的に用意されている 「内定後は御社の担当でお願いします」と言われる
ATS連携 自社ATSへの対応可否と費用を最初の提案時に確認・提示してくれる ATSの話を振っても「確認します」で止まる
担当者の固定性 担当者固定が明確。交代時の引き継ぎルールも書面化されている 「担当は状況に応じて変わる場合があります」と濁す
成果の透明性 週次・月次で数値レポートを共有。KPIに対する達成状況を定期報告してくれる 進捗確認を依頼しないと報告がない・数字が出てこない
成果保証・補償制度 成果が未達の場合の返金・追加対応の規定が明文化されている 「成果は保証できません」のみで補償に関する記述が一切ない


依頼前にやるべき社内準備チェックリスト

どれだけ良いRPO会社を選んでも、依頼する側(自社)の準備ができていなければ成果は出ません。RPO会社に連絡する前に、以下の準備を社内で進めておくことを強くおすすめします。


準備①:採用ペルソナを言語化する

「どんな人を採りたいか」を採用担当者の頭の中にしかない状態でRPOに依頼しても、ズレた候補者しか来ません。最低限、以下の項目を文書化してください。

  • 採用したい人数(職種別)
  • 必須スキル・学歴・資格(if あれば)
  • 自社カルチャーと相性が良いパーソナリティの特徴
  • 過去に採用して「当たり」だった人の共通点
  • 過去に採用して「合わなかった」人の共通点(ネガティブペルソナ)
  • 入社後にどんな仕事を任せたいか(初年度〜3年後)

準備②:課題フェーズを特定する

「採用がうまくいっていない」という漠然とした課題では、RPOへの発注内容が曖昧になります。以下のフェーズのどこに問題があるかを特定してください。

母集団形成:そもそも応募が集まらない・スカウト返信率が低い
書類〜一次選考通過:応募は来るが、面接に進む候補者の質が低い
面接〜内定:面接でいい人が来るが、内定出しの判断に迷う・時間がかかる
内定〜入社:内定は出たが辞退される・入社直前にキャンセルされる
工数・リソース:採用自体はうまくいっているが、担当者が疲弊している

①〜③が課題なら「集める・選ぶ」に強いRPO、④が課題なら「内定者フォロー」に強いRPO、⑤が課題なら「オペレーション代行」に特化したRPOを優先して探すべきです。


準備③:現状の数値を把握する

RPOに依頼する前に、自社の現状の採用指標を数値で把握しておきます。これがないと、成果の評価ができません。

  • 昨年度の応募数・書類選考通過率・面接通過率・内定数・入社数
  • 内定辞退率(承諾後の辞退含む)
  • 採用にかかった総費用(媒体費・工数・エージェント費)
  • 採用担当者が採用業務に使っている時間(週あたり)
  • 使用している採用媒体・ATSの一覧


費用の正しい見方——月額だけで比べてはいけない理由

新卒採用代行の費用比較では、「月額〇〇万円〜」という数字が前面に出ます。しかし月額の安さだけで判断すると、最終的な採用コストが逆に高くなるケースがあります。


採用1名あたりのコストで考える

月額費用だけでなく、「採用できた人数で割ったときの1名あたりコスト」で比較することが本質です。

📊 考え方の例(あくまで計算イメージ)

会社A:月額 20万円 × 4ヶ月 = 総額80万円、採用2名 → 1名あたり40万円

会社B:月額 35万円 × 4ヶ月 = 総額140万円、採用5名 → 1名あたり28万円

月額だけ見ると会社Aが安く見えますが、採用単価では会社Bの方が12万円安い。さらに採用目標が5名だとすると、会社Aでは採用期間が延長・追加費用が発生する可能性があります。


見逃しやすい「隠れコスト」

RPOの費用体系において、以下の項目が別途発生するケースが多くあります。契約前に全て確認してください。

  • 初期費用(セットアップ・ヒアリング・体制構築):3万〜20万円程度
  • 採用媒体・ツール費用(RPO会社が代理購入するケース)
  • ATSとの連携・設定費用
  • 内定者フォローの追加費用(オプション)
  • 会社説明会・インターン企画の追加費用
  • 契約期間途中の解約違約金
  • 採用目標が変わった場合(増減)の追加料金

費用交渉のポイント

RPOの費用は、条件によって交渉の余地があります。特に以下の場合は積極的に相談してみてください。

  • 契約期間を長め(6ヶ月〜1年)に設定する代わりに月額を下げてもらう
  • 対応業務をオペレーション系に絞ることで費用を抑える
  • 複数年契約・継続前提の場合に割引を求める
  • 成果報酬型(採用できた場合のみ費用発生)の契約形態を提案する


自社の課題タイプ別:どのRPOが向いているか

「失敗しない選び方」の最終ステップは、自社の課題タイプに合ったRPO会社の種類を知ることです。


タイプA:母集団形成に課題がある企業
中小・ベンチャー採用ブランド弱め応募が集まらない

採用媒体の選定・スカウト文面の訴求・ダイレクトリクルーティングの運用に強いRPOが向いています。媒体ごとの運用実績と、スカウト返信率の実績値を必ず確認してください。また、採用LP(ランディングページ)の制作支援まで含めてくれる会社を選ぶと、訴求力の底上げができます。


タイプB:内定辞退・入社キャンセルに悩む企業
内定辞退率が高い売り手市場での競合負け内定者との関係構築が弱い

内定者フォロープログラムの設計・実行力に強いRPOが必要です。具体的には、内定後〜入社前の接触頻度の設計、懇親会・座談会の企画、入社前研修のコンテンツ作成まで対応できるかを確認してください。「内定者フォロー」がオプションではなく標準で含まれているかも重要です。


タイプC:採用担当者のリソースが足りない企業
人事1〜2名体制兼務が多いピーク期に対応できない

日程調整・応募者対応・データ管理などのオペレーション業務をスピーディに引き受けてくれる体制が重要です。コールセンター機能を持っている会社(電話・メール・LINE対応が可能)や、複数担当者が対応するチーム型のRPOを選ぶと、繁忙期にも対応漏れが起きにくくなります。


タイプD:採用戦略そのものから見直したい企業
毎年採用がうまくいかない何が問題かわからない採用ノウハウがない

採用戦略立案からコンサルティング的に入ってくれるRPOが向いています。単なる業務代行ではなく、「なぜ採れないか」の課題分析から始めてくれる会社を選んでください。コンサルティング型のRPOは費用が高くなる傾向がありますが、課題の根本解決につながります。



よくある質問(FAQ)
Q 新卒採用代行は何ヶ月前から依頼すればいいですか?
A

採用解禁(3月)から逆算すると、少なくとも4〜6ヶ月前(前年の9〜11月)には選定・契約を終えることを推奨します。インターンシップの企画・運営まで依頼する場合は、前年の6〜8月から動いているRPO会社もあります。選定に1〜2ヶ月かかることを考えると、「早すぎるかな」と思うくらいのタイミングで動き始めるのが現実的です。

Q 採用担当者が1名でも新卒採用代行は使えますか?
A

むしろ採用担当1名体制こそ、RPO導入の効果が出やすいケースです。ただし、1名体制の場合は「コア業務(面接・最終判断・採用ペルソナの維持)」と「オペレーション業務(日程調整・書類選考・データ管理)」を明確に分けて、後者をRPOに渡す設計が重要です。担当者が全てをRPOに任せてしまうと、社内に採用ノウハウが残らない「ブラックボックス化」が起きるリスクがあります。

Q 新卒採用代行と人材紹介の違いは何ですか?
A

最大の違いは「採用プロセスを外注するか」と「候補者を紹介してもらうか」という点です。新卒採用代行(RPO)は自社の採用活動のオペレーション全体を支援するサービスで、採用媒体は自社で出稿します。一方、人材紹介は紹介会社が持つ候補者データベースから自社に合う人を紹介してもらうサービスです。新卒採用においては人材紹介よりRPOの方が費用を抑えやすい傾向がありますが、候補者の幅や質はRPO会社が使う媒体の特性に依存します。

Q 成果報酬型のRPOはありますか?メリット・デメリットは?
A

成果報酬型(採用1名ごとに費用発生)のRPOは一部存在しますが、新卒採用においては月額型が主流です。成果報酬型のメリットは採用できなかった場合のリスクが低い点ですが、デメリットとして1名あたりの費用が月額型より高くなる傾向があり、「大量採用したいが費用を抑えたい」というケースには向きません。また、成果報酬型は採用代行会社が「確実に採用できそうな候補者」だけを追う動きになりやすく、長期的な採用ブランド構築には不向きな面もあります。

Q マイナビやリクナビの代理店とRPO会社は何が違いますか?
A

マイナビ・リクナビの代理店は、主に求人媒体の出稿(掲載枠の販売)を行う会社です。採用活動の「集客」部分を担います。一方、RPO会社は媒体出稿にとどまらず、書類選考・面接調整・内定者フォローなど採用プロセス全体を代行します。代理店の中にはRPO機能を持つ会社もあり、マイナビの媒体運用+採用オペレーションをワンストップで依頼できるケースも増えています。媒体選定から実務まで一気通貫で依頼したい場合は、RPO機能を持つ代理店を探すのが効率的です。


まとめ:失敗しない新卒採用代行の選び方
  • 失敗の原因はサービスの質ではなく、選定・発注設計の甘さにあることが多い
  • 失敗①:工数削減だけを目的にすると選考の質が下がる。「質を落とさずに工数削減する」を目的に設定し直す
  • 失敗②:実績社数ではなく「自社と同規模・同業種の具体事例」を確認する。担当者の市場感も見極める
  • 失敗③:委託範囲・内定者フォロー・ATS連携を契約前に全て確認し、書面化させる
  • 選定前に採用ペルソナの言語化・課題フェーズの特定・現状数値の把握を社内で行う
  • 費用は月額だけでなく「採用1名あたりのコスト」で比較する。隠れコストも全て確認する
  • 課題タイプ(母集団形成・内定辞退・リソース不足・戦略立案)によって最適なRPO会社の種類が変わる

※ 掲載情報は調査時点のものです。最新情報は各社へ直接お問い合わせください。

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この記事を書いた人

一ノ瀬 真理子のアバター 一ノ瀬 真理子 採用戦略フォーラム代表 / HRアナリスト

採用戦略フォーラム代表 / 採用戦略アナリスト。早稲田大学商学部卒、米国MBA(HR/組織開発)取得。元リクルート採用戦略コンサルタント、三菱東京UFJ銀行法人営業を経て独立。現在は「情報の非対称性の解消」をテーマに、マイナビ代理店業界の調査・分析および中立的な情報発信を行う。Skywork AI公式コメンテーター。